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三方を山に囲まれた京都盆地の五月は若葉の風も香り、一年でもっとも爽やかな
季節です。市内外のあちらこちらで様々な行事が催されます。
端午の節句はそんな季節の行事で、「せちは五月にしく月はなし」と清少納言も
絶賛するほど。
上賀茂神社の「競馬」(くらべうま)、下鴨神社の「流鏑馬」(やぶさめ)、藤森神社の
「駈馬」(かけうま)などの勇壮な神事もあり、男子の節句らしい雰囲気に包まれます。
中でも下鴨神社の「流鏑馬」は、5月3日に5月15日の「葵祭」の清めの前儀として
執り行われるものです。
「葵祭」の当日は、平安王朝絵巻行列が都大路を彩ります。
とりわけ美しいのが「腰輿」(およよ)に乗った「斎王代」とそれに従う女人列。
源氏物語がよみがえります。
一方では、夏の納涼風物「貴船の川床」(きぶねのかわどこ)、鴨川の「納涼床」
(のうりょうゆか)が5月1日から始まり、9月末まであります。
ここで一言・・・川床(かわどこ)と鴨川床(ゆか)を読み間違えたらあきまへんえ。
ついでに・・・8月お盆の「大文字送り火」(だいもんじおくりび)をよく「大文字焼」と
いわはる御方がおられますが、美味しそうに言わはったらあきまへんえ〜。
5月1日から花街「先斗町」では、「鴨川をどり」が始まります。綺麗な舞妓はんや
芸こはんがたんとお、ではります。必見どすえ。
また、茶の湯では、初風炉が始まります。5月から10月は風炉釜で湯を沸かします。
炉で焚く「香」も練り香から香木に替わり、席中は清涼な香りで満ちます。
風炉手前は暑中のもてなしですので、その他のお道具類も自然と「涼」を感じさせる
取り合わせとなります。 |
今月の花は花菖蒲です。
アヤメ科の植物。まっすぐにのびた茎の頂きに白や紫の花がしっとりと
咲く姿はあでやかで優美です。アヤメやカキツバタに似ていて区別が
難しい。府立植物園や平安神宮では様々な名品がみられます。
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